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猫の誘惑  06/22/2016  
ペット遍歴は、今回で最終回。

社宅では動物を飼えない、というより『動物を飼ってはいけない』となっていた。
にもかかわらず、我が家ではうさぎと小鳥を飼っていた。
しかし、まあ、うさぎは鳴かないし、小鳥は多少鳴くが角部屋だったので恐らく声は外には漏れていず、故に、うさぎと小鳥は許容範囲と我が家では勝手に思っていた。

ところが、ある日、下の階に住むKさんが来た。
茶トラの子猫を抱いている。
「あらー可愛い猫ねーどうしたの、その猫?」
母が聞くと、Kさんはうふふふと笑い、
「近くで拾ったの。可愛い顔しているでしょ。ちょっと抱いてみる。」
そう言うと、Kさんは抱いていた子猫を我が母に抱かせた。

そして
「ねえ、この子、お宅で飼ったら?お宅、動物好きでしょ。お宅で飼うのがいいと思うわ。」
Kさんが大胆な事を言うではないか。
「えここ社宅じゃない。無理よ。」
母が言うと
「大丈夫よ。お宅はもう一部屋あるんだから、何とかなるわよ。」
「何ともならないわよ。文句言われちゃうわよ。」
母が抵抗するも
「せっかく拾ったのに・・・。私、捨てに行くの嫌よ!お宅で飼ってよ。」
「いや、いや、お宅だって動物好きじゃない。お宅で飼えば?」
母が回避しようとすると
「うちは狭いからこれ以上動物は飼えないわ。」
Kさんも動物好きで、2Kの広さしかない社宅で、うさぎとうずらと小鳥を飼っていた。
「お宅で飼って。お願いね。時々見に来るから。」
こう言うと、Kさんは半ば強引に子猫を我が母の腕の中に残し、帰って行った。
これが猫との出会いである。

母は顔だちの整った子猫の虜になった。
ジュリアーノという素敵な名前をつけ、だからといって毎度毎度この長い名前で呼ぶことはなく、短縮してジュリと呼んでいた。

猫を飼っていることは、すぐに社宅の人々に知られてしまった。
なにせジュリの鳴き声は大きく、時々脱走もしたからだ。
下の階のKさんの隣に住むAさんは動物嫌いで、本来なら苦情を言いたいところだったろう。
チクリチクリと嫌味は言われたようだが、しかし大きな苦情はなかった。
というのは、Aさんのご主人より、うちの父の方が会社での役職が上で、言わば上司だったからグっと堪えたのだろう。


猫が来てから家の中の様子は変わった。
カーテンはジュリがよじ登るからビリビリになり、カーペットはジュリが爪とぎをするからボソボソになり、元々納戸状態の部屋が更にみすぼらしくなった。
おまけにあっちこっちで粗相をするから部屋の中は新聞紙だらけ。
トイレを教えても覚えなかったのだ。

食卓には肉より圧倒的に魚がのぼるようになった。
勿論、猫に与え、ウニャウニャ言わせて人間が喜ぶ為である。

そして、何より大きな変化は、家族の会話が弾み、暗めの家庭がやや明るくなったことだろうか。
いや、これは猫に限ったことではないのだが、存在感が大きければ大きいほど、家族の会話は増える。
ジュリを飼って以来数十年、実家では猫が絶えたことがなく、特に母は『猫大好きオバサン』になった。

その『猫大好きオバサン』の母の日々はこうである。
2匹の飼い猫の声で目覚め、猫のトイレを掃除し、猫の餌やりをする。
ちなみに猫の餌やりは1日4回である。

一息ついたら、BSで猫番組を見る。
自分の家の猫だけじゃ物足らず、テレビでも猫を見たいのである。

買い物に行けば、ついでに猫餌及び猫グッズコーナーも見る。
人間の物は少しでも安い物、或は値引き商品をあさるというのに、猫の物は値段を見ずに買える。
思わず、またたび等を買ってしまったりする。

夕方になると、服のポケットに猫餌をしのばせ、公園に行く。
地域猫が気になるのだ。
ハナちゃん、トラちゃん、黒にゃん、ノブ君・・・と、説明されても私にはさっぱりわからないのだが、飼い猫だけでは物足らず、地域猫にも餌をやり、そこで『地域猫餌やり仲間』と猫談議もするのだ。

夜、食卓にのぼるのは、先にも書いたが、圧倒的に魚が多い。
猫が太らないように1日に与える量をはかって袋に小分けしているというのに、ここで刺身やら焼き魚を与えてしまうので、実家の猫はコロンコロンなのである。

ちなみに以前『黒ちゃん』と題して書いた、母が公園から誘拐してきた地域猫は、今ではしっかり飼い猫になった。
わずか8ヶ月で体重は1,5キロ増え、やぎのミルクを好んで飲み、昔地域猫だった面影はない。
母の恋人である。






さて、いつものように話しは愛鳥ラニ君にかわります。
ラニ君は3歳半を過ぎました。
けれども私にとってはいつまでも赤ちゃんです。
『ラニ赤ちゃん』と呼んだりしています。
それを聞いた夫(ネパール人)は、いつもこう言います。
「ラニ君は赤ちゃんではありません。卵を産むのだから、オトナです。もう3歳過ぎたからオバサンです。」

先日、いつものようにホルモン注射をしに、かかりつけの獣医さんの所に行きました。
先生はラニ君を見ると、おもむろに
「このヒトは床を歩きますか?」
まさにこの日、私が先生に相談したいと思っていたことを仰りました。

近頃のラニ君はカーペットの上をトコトコ歩き、歩く我々人間の足にまとわりつき、踏みつけやしないかと私は心配しておりました。
「そうなんです。床を歩いて、危なっかしいんです。」
私が言うと、
「このヒトの前に来たヒトなんですけどね。文鳥なのですが、やっぱり床を歩いていて、誤って踏んじゃったんですよ。幸い一命はとりとめましたが、来た時は顔が真っ青でした。床を歩くということは、人間を警戒していない、ということなんです。まあ、いいことなんですけどね。」
「この子も床を歩いたり、トイレにまでついてくるんです。」
心配しつつも、ラニ君のなつきぶりをやや自慢すると、
「あー、それも気をつけないといけませんね。トイレについてきて、それに気がつかないでドアを閉めた時に挟まったり。あと、トイレに落ちて、そのまま流すなんてことも・・・。」
「やっぱり、人間のミスで死なせてしまうことも多いのですか?」
「多いです。」
先生はきっぱり仰った。そして
「そうなると・・・トラウマになりますから。鳥は猫みたいに鈴をつけるわけにはいきませんから、気をつけるしかないですね。」


帰宅すると、先生の話を早速夫に、口がすっぱくなるほど言いました。
「そんな事はわかっています。ワタシはバカではありません。気をつけています。」
夫は毎度同じことを台詞のように言うのですが、気が気でない私です。


IMG_20160616_200622.jpg
トウモロコシをジッと見るラニ君


IMG_20160616_200641.jpg
ガブッ!
トウモロコシはラニ君の大好物です。








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